理学療法士の話

誰でも簡単!5分で出来る!猫背解消ストレッチ 猫背に関する正しい知識

姿勢が悪いって言われているけど、猫背なのかな〜。

猫背ってなんでいけないんだろう?

治す方法とかってあるのかな?

そんな猫背のあなたの悩みにお答えします!

本記事の内容

猫背とは
猫背の影響
猫背のストレッチ

 

猫背とは

猫背とは、背骨が曲がって姿勢が悪くなっている状態のことをいいます。

特に胸椎という腰の上、肩甲骨周りが曲がっている状態を指します。

スマホやパソコンを使用する頻度が増えている現代においては、猫背になっている方は多いと思います。

腹筋や背筋の筋力低下でも猫背になりやすく、運動不足の方は猫背になりやすいです。体が硬いと腹筋や背筋の筋力が落ちるので、体が硬い方も猫背のリスクがあると言えます。

また、座り姿勢が悪かったり、長時間座ったままの仕事を余儀なくされている方も猫背になりやすい傾向と言えます。

猫背の影響

猫背は身体各部位に影響が出てきます。その影響の一部をを紹介します。

ストレートネックになる

有名な話かもしれませんが、猫背になると頭が前方に出るような姿勢になります。首の骨は軽く前弯していますが、その前弯がなくなって骨の配列が真っ直ぐになります。頭の重さを支えきれなくなり、首の筋肉や骨、関節に負担をかけてしまいます。

肩甲骨の位置が悪くなる

猫背になると、肩甲骨の位置が正常よりも外側に位置するようになります。その状態で手を多く使うような仕事をすると、肩の筋肉などに負担がかかり、いわゆる四十肩・五十肩になる可能性があります。

お腹の筋力が落ちてくる

すでに筋力が落ちてしまい、猫背になっている方もいると思います。しかし、腹筋がたるむような姿勢になるため、腹筋の力を発揮しにくい状態になります。体を捻ることも難しくなるため、腹筋を使用する頻度は少なくなります。最終的にはいわゆる「ぽっこりお腹」になってきます。

腰痛が出やすくなる

猫背になると腰にも影響が出てきます。常に腰の筋肉にも、伸ばされるようなストレスがかかります。腰の筋肉は阻血状態となり、痛みが生じます。このような痛みの機序は、過去の記事にも書いていますので、参考にしてみてください。

膝の痛みが出てくる可能性がある

ここまで話をしてきた通り、腹筋の筋力低下が起きやすくなる環境になることはお分かり頂けたかと思います。これも過去の記事で述べてきましたが、腹筋の筋力が落ちてくると、骨盤の安定性が悪くなります。骨盤の安定性が悪くなると、膝への負担がかかるため、膝が痛くなる可能性が高くなります。

猫背解消のストレッチ

いよいよストレッチです。

自分で出来る物が多いと思います。寝て行う物がほとんどなので、あまり大変ではないことが特徴です。

バスタオルを丸めたものや、ストレッチポールなどを用意してください

仰向けで背中を伸ばすストレッチ

肩甲骨の下あたりになるように、バスタオルなどのクッションを入れます。両膝を立てて、万歳をします。このとき反り腰にならないように注意してください。

30秒ほどその姿勢を保持します。3セットほど繰り返します。

※肩や背中、腰などに痛みが出る場合は中止してください。

仰向けで腰を反らすストレッチ

次は腰を伸ばすストレッチです。

バスタオルなどのクッションを、先ほどよりも骨盤寄りに移動させます。

両足は伸ばしたまま、両手を万歳します。

30秒ほどその姿勢を保持します。3セットほど繰り返します。

※肩や背中、腰などに痛みが出る場合は中止してください。

仰向けで体を捻るストレッチ

体を捻ると同時に、肩甲骨を背骨に寄せる運動です。

横向きに寝た姿勢から、上になっている手を後頭部に手を持っていき、上半身を上に向けるように動かします。この時に背骨に対して肩甲骨を寄せるイメージで運動を行います。

30秒ほどその姿勢を保持します。3セットほど繰り返します。

※肩や背中、腰などに痛みが出る場合は中止してください。

まとめ

いかがでしたか?

猫背は色々な影響を体に及ぼします。ストレッチで楽になるようであれば幸いです。

ストレッチは無理のないように行ってください。過去に背骨の骨折をしていたり、肋骨の骨折をしていたりする方は、体の動きが硬くなっている可能性が高いので、少しずつストレッチを始めるようにしてください。

足に痺れがある方は、医師と相談の上、ストレッチを行うようにしてください。もし痺れが強くなるようなことがあれば、かかりつけの医師に相談してみてください。

・谷澤真 ほか:短時間の静的ストレッチングが柔軟性および筋出力に及ぼす影響 2014
・春名匡史 ほか:脊柱と上肢の運動連鎖 2018