コニーをつけて子供は寝てくれるけど、腰・肩が痛くて長時間つけていられないな~。
何で痛みが出るんだろう?何かいい方法無いかな〜。
そんなあなたの疑問に、理学療法士の視点で答えていきます。
Table of Contents
今回の内容
・コニー抱っこ紐で痛みが出る理由
・痛みに対する対処法
・今回の内容のまとめ
まず、大前提として私はコニー抱っこ紐は大好きです。
毎日お世話になっていますし、4ヶ月になる私の子供も好きなようです。
製品自体の否定をするつもりは全然無いです。
ただ一般論として、どうしても痛みが出る部分もあると思うので、その部分に対して解説をしていきます。他の抱っこ紐にも共通する部分があると思いますので、コニー以外の抱っこ紐をお使いの方も参考にしていただければと思います。
それでは行ってみましょう!
コニー抱っこ紐で痛みが出る理由
大きく分けて3つ理由があると考えています。
・構造的に上半身の上の方に支持する部分が集中している。
・紐が筋肉を圧迫する。
・抱っこ紐を使用することによって姿勢が変わる。
構造的に上半身の上の方に支持する部分が集中している。
はじめに構造的な部分ですが、写真を見ていただくとわかると思います。
上半身の上の方で、赤ちゃんを支える構造になっていますね。
横からの写真を見ると、上半身が前に倒れていく力が常にかかっているのがわかります。
すると、この姿勢を維持するのに常に腰の筋肉を働かせている状態になります。
常に筋肉が働いている状態になると、筋肉への血流が少なくなります。(阻血状態といいます)
この状態が長く続くと、痛みを感じる物質が出始めるため、腰が痛くなります。
紐が筋肉を圧迫する。
紐の位置にもよりますが、紐の圧迫によっても同じ現象が起きるので、肩が痛くなることもあると思います。(コニーは紐が幅広なため、紐による圧迫は少なめです。)
洗濯物など手を上げる作業をしてしまうと、紐が肩の上部にまで移動してきます。この時は肩の痛みが出る可能性が高くなってきます。
抱っこ紐を使用することによって姿勢が変わる。
肩の部分を覆うような構造となっているため、肩が前に出やすい状態になります。
肩が前に出ると猫背の方向に姿勢が崩れるため、首の位置や腰に影響が出てきます。
猫背の状態が続くと、背中の筋肉は伸ばされている状態が続くため、背中に痛みを感じる場合があります。
痛みに対する対処法
・背骨を伸ばしたり肩甲骨周りストレッチをする
・患部を温めて血流を改善する
・体幹の筋トレをする
背骨を伸ばしたり肩甲骨周りストレッチをする
猫背になったり、腰・背中の筋肉が阻血状態になっているので、ストレッチがおすすめです。
やり方は、体の後ろで手を組み斜め下方に手を引くようにして、肩甲骨を背骨に寄せていき、猫背を伸ばします。
体がのけぞるように動くと、背骨周りの筋肉が緩むので、血流が改善します。血流が改善すると痛みが緩和します。
患部を温めて血流を改善する
温めることによっても血流が改善します。
ゆっくりお風呂に入るのもいいですが、簡易ホットパックがおすすめです。
やり方は、ハンドタオルを濡らして硬く絞り、ビニール袋に入れて袋はふんわりと折りたたみます。
それをレンジで1分間温めます。
暖まったら、蒸気が逃げないように袋を折りたたんで、バスタオルで包みます。
熱さによってバスタオルを厚めにしたり、調整をしてください。
低温火傷に注意しながら10分〜15分ほど温めます。
簡単なので試してみてください!
体幹の筋トレをする
最後は根本的な解決方法です。
痛みが出ない体づくりをするイメージです。
腹筋は腰の筋膜とつながっていて、間接的ですが腰の保護をしています。
腹筋が弱っていると腰への負担が増加するので、抱っこ紐を使っても腰の痛みが出やすいと思います。
特に下腹部や脇腹の筋力が弱い人が臨床経験上多いので、トレーニングをしてみるのもいいかもしれません。
まとめ
いかがでしたか?痛みが出る原因が少し分かったかと思います。
コニー抱っこ紐は簡単につけられて包み込まれる感じがあるので、子供が安心しやすい抱っこ紐です。簡易的に付けられるため、着脱が簡単です。なので、屋内で使うのに適していると思います。
ただ、長時間の着用や、紐がずれた状態で使用していると、肩や腰に痛みが出てくるので注意が必要だと思います。
必要に応じて紐の位置を直したり、腕を添えてみたり、痛みのセルフケアをしてみたり一工夫が必要だと思います。
正しい使い方で、楽しく子育てしていきたいですね!
もし、足に電気が走るような痛みが出たり、動けないほど痛みが出たりしたら、早めに病院を受診することをおすすめします。
隈本庸夫ほか:脊柱のバイオメカニクス的理解のポイント