・ストレッチには様々な効果があり、日常生活で取り入れていくことでメリットが多い。
・運動前のストレッチはパフォーマンスを発揮する観点からすると注意が必要。
ストレッチはメリットが多いですが、注意も必要です。効果的なストレッチになるように掘り下げていきます。
Table of Contents
ストレッチの良い効果
可動域が広がる
言うまでもなく、関節の動く範囲が広がります。
体が硬いと、
体全体の動きが小さくなる。
↓
体をうまく使えなくなる。
↓
一部の関節や筋肉に負担がかかる。
このような悪循環に陥ります。
その負担が蓄積していくと、痛みや関節の変形などにつながっていきます。
全身をうまく使うことによって、負担は体の色々な部分で分担されます。
こうすることによって、痛みが生じにくい体の使い方ができます。
ただ、下記の論文ではストレッチによって可動域が上がる時間は、10分程度とされています。
せっかくストレッチをしても10分何もしなければ元に戻ってしまいます。
広げた可動域は日常生活やスポーツ動作などにおいて、しっかりと使用していくことが必要だとわかります。
筋量、体力、運動能力全般を維持できる
ストレッチによって、筋肉量などが維持できるそうです。
ストレッチをすることによって、筋肉の成長・増殖因子が分泌され筋肉量の維持ができたと考えられています。
ただ、この論文に書かれているストレッチの方法は、10分を2セットとなってます。個人的には結構長い時間だなと思います。
正直しんどそうです。
柔軟性は改善、筋力は維持される
ストレッチでは柔軟性は改善し、筋力は維持されます。
下記の論文では短い時間でも筋肉の柔軟性が改善するとされています。
長時間のストレッチでは、筋力の低下の可能性が示されています。
なので、長時間のストレッチは運動前には行わない方がいいと言うことですね。
リラックス効果がある(入眠するまでの時間短縮)
ストレッチにはリラックス効果があります。
ストレッチをすることによって副交感神経が刺激されて、休むモードに変化すると考えられます。
下記の論文では、入眠までの時間が短縮したとされています。
主に平日の入眠時間が短縮しており、休日の入眠時間は差がないとされています。
ここからは個人的な解釈ですが、休日はストレスも少ないため、交感神経が働きにくく、入眠時間が短い状態だったのではないかと勝手に思っています。
血糖値が下がる
血糖が気になる方は、運動が苦手な方も多いのではないでしょうか。
運動をしっかりとしていれば、血糖の指摘をされないと思いますが。
なかなか運動をすることが面倒だったりしますよね。
そんな運動嫌いな血糖が気になるあなたに【朗報】です。
下記の論文では、ストレッチでも血糖を下げる効果があると書かれています。
暑い時期や寒い時期に、外に出てマラソンやウォーキングをしなくても血糖を下げられる可能性が見えてきました。
ただ、基本は食事と運動の両方が必要なので、注意してくださいね。
エネルギー消費量が多くなる
下記の論文で参考とされている文献で、長座体前屈の結果がよければ良いほどエネルギー消費量が多いことが示されています。
体が柔らかい方がエネルギー消費が大きいので、太りにくい体ということができますね。
ダイエット目的の方は、日頃からストレッチを十分に行って、体を柔らかくしてから運動すると良いのではないでしょうか。
ストレッチの悪い効果
ここからはストレッチの悪い影響について書いていきます。
それほど多くはないですが、どのような注意事項があるのか確認していきましょう。
持久力が低下する
ウォーミングアップでのストレッチが持久力の低下につながる可能性が示されています。
マラソンの前にストレッチをする人いますよね。
コンディションのチェック目的でストレッチを行うことが多いのではないでしょうか。
その場合は、30秒以下に抑えてストレッチを行うようにすると、筋肉の出力が落ちないようです。
30秒って意外と長いので、実はそこまで入念にストレッチをやっている方は少ないのではないかと言う印象は持っています。
パフォーマンスが低下する可能性がある
ストレッチ後に一時的に筋力が低下することが報告されています。
筋肉や腱にもセンサーがあり、ストレッチによりそのセンサーが働くことによって一時的に筋力が出ない状態になるとされています。
持続時間もそこそこあるため、一発勝負の短距離走の前などに入念にストレッチしてしまうと、終わります。
まとめ
ストレッチには色々な効果があり、様々な人に適応になる可能性が分かったと思います。
もう一度、簡単に効果をまとめておきます。
【ポジティブな効果】
可動域が広がる
筋量、体力、運動能力全般を維持できる
柔軟性は改善、筋力は維持される
リラックス効果がある(入眠するまでの時間短縮)
血糖値が下がる
エネルギー消費量が多くなる
【ネガティブな効果】
持久力が低下する
パフォーマンスが低下する可能性がある
以上です。特に瞬発力を求められる運動前や、大会の直前など、最高のパフォーマンスを発揮しなければならない場面では、長時間のストレッチは不適切ということがわかりました。
運動の直前でなければ、様々な良い効果があります。
日常生活でストレッチを積極的に取り入れていき、健康な体を維持していきましょう。